ワインシリーズ第2回 ~バイヤーズコンソリデーションとは?~
2024/12/18
最近では温暖化の影響もありワインの産出国や地方が増え、また消費者もより多種多様なワインを求めてきています。そんな消費者の要望に答えるべく複数のワイナリーからそれぞれ小ロットで輸送し、その際に何件も何件も船積みを分けた結果、輸送スケジュールの管理に困ったご経験はありませんか?今回はそういった複数のワイナリー(サプライヤー)からの輸送を1件にまとめる手段の一つ、バイヤーズコンソリデーションについて簡単にご紹介いたします。
主な流れ
バイヤーズコンソリデーション(Buyer’s Consolidation/以下バイコン)とは、複数のサプライヤーの小口貨物をFCLに仕立てることを指します。輸送効率や高騰してきている物流費全体のコスト削減が重要視される中、注目されている輸送形態の1つです。
上記の図はバイコンの主な流れを簡潔に記したものです。輸出国側のサプライヤーA、B、Cのそれぞれの指定集荷先から貨物をトラックで集荷(注)、現地倉庫へ搬入し、そこで貨物を1本のコンテナへ積み込みます。FCL貨物として輸出通関後、コンテナ船に積載され輸入国まで輸送されます。その際、到着までのスケジュールについて変更があれば担当者より随時ご連絡いたします。
スケジュール管理について、当社ではBORDERLESS 2.0という貨物トレースサービスをご案内しております。お客様専用のポータルサイトからログインしていただき、ご貨物の最新の位置情報や到着予定日などを、AIによるデータ分析も含めて視覚的に分かりやすくご確認いただけます。
下記リンク先で詳細をご説明しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。
https://www.flyingfish.co.jp/borderless/
バイヤーズコンソリデーション
輸入国到着後は輸入者が1件であれば1BLとして輸入通関手続き、もしくは輸入者指定の通関業者へ引き渡します。
※集荷先の距離や物量によってはコンテナで集荷することも…。都度最適な方法をご提案いたします。
メリット
- 複数の船積をコンテナ1本に集約することで全体の物流コスト削減を図ることが可能
- コンテナ1本に集約することで、複数の船積みに分けた際に発生する動静確認などの工数削減が可能
- 必要な時に必要な分だけをまとめて輸送することが出来る
- 国によっては定温トラックや定温倉庫での対応も可能な為、ワインなどの温度変化に弱い貨物にも適している
デメリット
- 指定場所から離れているサプライヤーの場合は現地陸送費用が割高となる可能性がある
- 海上運賃に費用が左右されやすい
LCLとバイコンの違い
複数サプライヤーの貨物をコンテナ1本に集約するという点では、LCLとバイコンは似たようなものと思われるかもしれません。LCLの場合は輸入者が複数いるのに対して、バイコンの場合は基本的には輸入者が1社となります(輸入者側都合で別の会社と共同で積載されるというパターンも実績有)。そのため、貨物の取り違えなどを防ぐことができます。
取り扱い品目/国
バイコンとして取り扱うことのできる貨物は都度現地側へ確認が必要ですが、当社の主な取扱品目としてはワインやチーズなどの食品や飲料の他、タイルやラッピング資材など多岐に渡ります。イタリア、フランス、ベルギー、スペイン、チリ、中国など多くの国で実績がありますので、ぜひ一度お問い合わせください。
また、「こちらのサプライヤーは貿易条件EXWだけどあちらのサプライヤーは貿易条件FOB」といった貿易条件違いの輸送についても対応可能ですので、そちらもどうぞお気軽にご相談ください。
※現地との取引条件(費用/危険負担範囲)についてはあらかじめサプライヤーとご確認いただくことをおすすめします。
今回は輸送形態としてのバイコンについて簡単にご説明いたしました。
次回はもっとイメージしやすいように、イタリアからのバイコンについて具体的にお話しできればと思いますのでお楽しみに!
ワインの輸入ならフライングフィッシュ!
ワインはとてもセンシティブな貨物なので、当社ではサーマルブランケットや温度計を入れることもお勧めしております。
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